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ラポール・サービス事件

派遣労働者の事件で,興味深い事件がありましたのでちょっと書きます。
ラポールサービス事件です。



ラポールサービス社は実質派遣会社であり,B社とC社に従業員を派遣していました。B社とC社はいずれも自動車製造大手の系列会社です。ラポールサービス社(以下A社とします)は,B社とC社に労働者を派遣していましたが,B社は,派遣期間の制限を破るために,3ヶ月の間だけ,労働者を派遣会社であるA社ではなく,B社で直接雇用していました。3ヶ月が経過すると,改めて派遣先であるB社からA社に所属がうつるのです。いわば脱法行為です。

しかし,B社での直接雇用期間が経過したとき,B社がある労働者(Xとします)の受け入れを拒んだことから,XはA社に再雇用されませんでした。そこで,Xが雇用を求めて裁判を起こしました。はたして,B社にいったんは直接雇用された労働者は,A社との関係を認められるのでしょうか。

この点,名古屋地方裁判所は,
Aは,平成15年12月設立以来,B社にしか労働者を派遣しておらず,他方,B社としても,仕事の手順などを心得た労働者を確保したいという希望があった。そのため,A社とB社は,同一の労働者をB社の同一の職場で長期間稼動させながら労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律に直接違反しようないにすべく,1年間の派遣期間の制限を越える前に,B社が同報に基づく指針による派遣中断期間である3ヶ月間直接雇用し,その後,さらにA社から派遣するという方法を取った」
としました。
その上で,
「上記・・・によれば,本件雇用契約を解約する胸の明示的合意はなく,そのような目次の号があったとも認められない。・・・・(中略)・・・・このような実態にかんがみると,B社との雇用契約期間中は,A社に在籍したまま出向しているに過ぎないというのが当事者の合理的な意思であると解することができる」
とし,的確に実態を捉えました。
さらに,B社がXの受け入れを拒んだ点について,
派遣先であるB社がXの受け入れを拒否したというだけでは,客観的に合理的な解雇理由があるとはいえない。けだし,本件雇用契約は,A社とB社の間の派遣契約とは別個の法律関係であり,前者が光社の影響を著k節受けることはないからである。」
としました。
派遣期間制限を脱法的に利用している事案で,派遣先のわがままで派遣労働者が解雇されるようなことはない,としたのです。この判断は,派遣労働者の身分を守る上で重要であるといえるでしょう。

もっと詳しくは,季刊「労働者の権利」270号第89ページ~をご参照ください。
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by pleorsy | 2007-12-04 15:05 | 事件・判例